● 弥生も末の七日・やよいもすえのなのか
弥生は旧暦三月、末の七日は二十七日。元禄二年三月二十七日。元禄二年三月二十七日は太陽暦では1689年5月16日。

● 明ぼの・あけぼの
明ぼの=曙。 暁の後の段階。
暁(夜半過ぎから夜明け近くのまだ暗い頃)→ 曙(夜がほのぼのと明けはじめる頃) → 朝(夜が明けてからしばらくの間)

朧々として・ろうろうとして
空がぼんやりと霞んでおぼろで薄明るい様子。

● 有明け・ありあけ
夜が明けても空に残っている月

● 光おさまれるものから
光は薄いけれども。 
おさまる=弱くなる ものから=逆説の接続助詞

「月は有明にて、光おさまれるものから、影さやかに見えて、なかなかおかしき曙なり(月は有り明けの月で、光は弱くなっているけれども、月の形がはっきりと見えて、かえって風情がある曙である。)」源氏物語 帚木の巻 の文章から引用した表現。

不二・ふじ
富士山

むつまじき限りは
親しい人たちだけは 
むつまし(睦まし)=親しい・仲がよい  限りは=だけは。限っては。

宵・よい
晩。ここでは昨晩。

つどいて
集まって 
つどう=集う

前途三千里・せんどさんぜんり
前途=目的地までの距離 三千里=遠い距離を表す慣用句として使われている。(芭蕉が実際に歩いたおくのほそ道の全行程は約六百里)

● 幻のちまた
幻=幻のようなはかないこの世。 ちまた=別れ道

● 行く春や鳥啼き魚の目は泪・ゆくはるやとりなきうおのめはなみだ
陶淵明の「帰園田居(園田の居に帰る)」にある
羈鳥戀旧林(羈鳥は旧林を戀い)池魚思故淵(池魚は故淵を思う)から着想を得た句とも言われます。

矢立ての初め・やだてのはじめ
矢立て=筆と墨汁を綿に染み込ませた墨壺を組み合わせた当時の携帯用筆記用具。
矢立ての初め=「旅日記の書き始め」をいう。