● 天皇・すめらみこと
第四十一代持統天皇です。持統天皇は中大兄皇子の皇女として生まれ、十三歳で叔父である大海人皇子に嫁ぎました。
天智天皇の死後に起った壬申の乱では、夫と行動をともにして夫を支えます。大海人皇子が壬申の乱に勝利して天武天皇として即位すると、彼女は皇后となり、彼女の生んだ草壁皇子・くさかべのみこが皇太子となりました。そして彼女は天武天皇に政治的な助言を行い宮廷内での力を強めていきました。
天武天皇の死後、皇太子の草壁皇子も天皇に即位することなく亡くなり、代わって皇后である彼女が即位して持統天皇となります。即位後は天武天皇の政治を引き継ぎ、日本で最初の律令法とされる飛鳥浄御原令・あすかきよみがはらりょうを制定しました。持統天皇の時代に藤原京への遷都が行われます。宮廷内では藤原不比等が頭角を現し、藤原氏繁栄の礎を築きました。
● 白布・しろたえ
白色の布
● 乾したり・ほしたり
干してある
● 天の香具山・あめのかぐやま
「天の」は神聖なものに冠される言葉。「香具山」は奈良県橿原市にあり、畝傍山、耳成山とともに大和三山と呼ばれています。天から降って来た山であると伝承され、神聖な山として神事が執り行われていました。