神亀二年乙丑・しんき にねん きのとうし
神亀二年=725年 乙丑=干支の一つ 奈良時代、聖武天皇の御代

やすみしし
大君にかかる枕詞 国の隅々まで治めておられる

わご大君・わごおおきみ
わが天皇 聖武天皇

高知らす・たかしらす
高知る=立派に造り営む、立派に建てる

畳づく・たたなづく
青垣にかかる枕詞 幾重にも重なっている

青垣・あおがき
周囲をめぐっている青々とした山々を緑の垣根にたとえた語

隠り・ごもり
青垣隠り=青垣に囲まれ

川なみ・かわなみ
=川次 川の流れのようす

河内・かふち
川を中心にした一帯、流域 「ぞ」=「〜であるぞ」

春べ・はるべ
春の頃

咲きををり・さきををり
枝がたわむほど花がたくさん咲く

秋されば・あきされば
秋になれば 「さる」は移動するという意味

いやますますに
いよいよますます繁くに

ももしきの
大宮にかかる枕詞 「百石木・ももいしき」の変化した語。多くの石や木で造ってあるの意から「大宮」にかかる。