神儀に云はく

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荒唐無稽の真実

明治四十二年に世阿弥の伝書を発見した吉田東伍は、この神儀篇を読むなり、その荒唐無稽な内容に「これは世阿弥によって書かれたものではない」という神儀篇偽書説を提起しました。神儀篇は発見者の吉田がそう判断するくらいに、他の篇や他の伝書とは内容と文体が異なっています。そのためか風姿花伝の中ではあまり重要視されておらず、読み飛ばされることも多い篇です。今でも神儀篇は世阿弥の手にならないと主張する人が少なからずいますが、偽書であるかないかはこの読書会では問題にしません。

風姿花伝の神儀篇を子孫への伝書として読む時、二十一世紀に生きる人間としては、こんな非科学的な作り話を子孫に伝えるのかと思う人もいるかと思います。しかしは荒唐無稽と思えるその内容に、現代人には理解できない真実が込められているのかもしれません。荒唐無稽な言葉や文章でしか伝えられない真実。たとえば大乗仏教の経典の中にも、荒唐無稽な言葉や文章に真実が込められたものが多くあります。この神儀篇にその真実が読み取れたなら、それはとても素晴らしいことではないでしょうか。

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