黄葉の散りゆくなべに〈巻二・二〇九〉柿本人麻呂

初めて逢ったあの日に帰りたい。あの日に帰ってもう一度妻とめぐり逢いたい。

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<語句解説>

歌を深く味わってみます。

妻の死を知ったその瞬間、目の前にもみじの葉が散り落ちた。その時脳裏に浮かんだのは、妻と初めて逢った日のことだ。

妻との美しい思い出は多いけれど、初めて逢った日の妻が私の心に焼きついてどうしようもない。

初めて逢ったあの日に帰りたい。あの日に帰ってもう一度妻とめぐり逢いたい。